2012年11月

11月6日(火)

本日は抜歯の日だ。
実は数年前から左上臼歯部分が腫れたり治まったりしていた。
どうも金属をかぶせた中で割れているようで、歯科医からも抜歯を勧められてはいたがなかなか踏ん切りがつかなかった。
そうこうしているうちに今回の病気でいろいろと服薬。
気がつけば、ステロイドの副作用である骨粗しょう症予防薬であるボノテオ等を服薬すると、抜歯時に顎骨壊死のリスクが高くなるため、最低3カ月は抜けないというではないか。
8月に一回服薬しでしまったので、3ヶ月後といえば今しかチャンスがない。

ステロイド服用中は一般歯科では抜歯できないとのことで、T市立病院へ。
ここでもステロイド服薬中はすぐには抜けないとのことで、抜歯前日から抗生物質を服薬することなる。

顎がガクガク鳴っている緊張した当方をT先生はうまくリラックスさせて下さり、痛みもほとんどなく抜歯と縫合終了。
ホッ。

ベテランの先生の腕のお陰で、大きな臼歯の抜歯のわりには腫れも痛みもほとんどなく、一週間後に抜糸となる。
よかった!



11月15日(木)

K病院入院。

物がダブって見える複視・目を動かしにくい感じ(当方は特に左目の上方視・右方視・下方視が厳しい)・目の奥の痛みや重く感じる不快感・両瞼の熱感を何とかしたい。
「眼球を取り出して冷水で洗いたい。元に戻す時に、ちょっと目の位置を修正して眼窩に戻したい」感じがあるが、そうもできないので、一日に何回も水で目を冷やしたり目薬をさしたりして気を紛らわしている。
左目の上眼瞼挙筋が下がりにくい状態と軽い突眼もあるが、今のところ角膜に炎症が出るほどではないし、この歳になると、もう見た目はどうでもいい。
複視などの症状が少しでも改善すれば嬉しい。

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今回は、ステロイドパルスを2週間で2クール、それに加えて放射線治療10回を併用する予定だ。
一般的には1回目の入院の場合は3クールだが、当方は他院で1クールずつ2回を既に実施しているので、とりあえず2クールやってみて体調を見ましょうとのこと。

午前中K病院で諸手続き。
放射線治療はK病院とは別のKS病院での実施のため、午後から放射線治療の為の顔の型取りの為に、KS病院にタクシーで行く。
放射線を左右こめかみあたりから、レンズ体をよけて眼球から後方の外眼筋付近や眼窩に照射することや副作用など、放射線医師の説明を受けてから、CTスキャン台に寝て、型取り開始。

真ん中に小さなスリットの入ったB4サイズ位の半透明のヘラヘラのたたみいわしのようなものを技師さん?お二人で左右から持ち、顔面にかぶせてくれる。
ヌメッとしたホットタオルのような感触だ。
その後、目は閉じているのでよくわからないが、どうもお二人が左右からバタバタとあおいでいる気配。
5分ほどで温度も下がり固まったようだ。その後硬化したマスクをかぶったままCT撮影し、照射場所を決めたもよう。
本日はこれで終了。
行きはK病院から連れ合いと二人でタクシーで1860円の距離。

帰りはひとりでどんなルートで帰ろうかなあと思案する。
KS病院からバスに載りJR六甲道へ30分のドライブの後、阪急六甲まで10分弱の徒歩で阪急六甲へ。
駅そばの杜は八幡宮だった。
境内をうろつくと本殿、金毘羅宮、お稲荷さん等、何でもそろっていらっしゃるので、皆さんにごあいさつして気分も清々しくなる。
社務所にて病気平癒と厄除け(昭和30年生まれの当方は、本年は小さな厄らしい)のお札を受けて、これで神頼みもバッチリだ?!

病院に戻り、本格的にベッド周りを住みよく整備して、本日の予定終了。

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あとは来週から2週間、午前中はパルス治療、午後から放射線治療が始まる。 
治療プラス3食昼寝つきの生活を謳歌しつつ、今までにやろうとしてやれなかったことで今できることをしていこう。
食事に関しては栄養士さんが来て下さり、以前のパルス時に副作用で困った便秘の事を伝えると、食事時にファイバーとビフィズス菌を添えて下さることとなる。大変ありがたい。



11月16日(金)

本日の予定は胃の内視鏡検査だ。
ステロイドパルス治療は消化器系の潰瘍悪化の副作用が強いようで、念のために治療前にチェックをするそうである。
以前ステロイドパルス治療のために2回入院したH病院ではしなかった検査のひとつである。
当方7,8年前に口から、昨年は鼻からカメラを入れて経験済みなので、検査自体に不安はないのだが、鎮静剤を使うというのがちょっと心配・・・。複視がひどくならないかなあ・・・。
だが、受けてみて楽〜〜と実感した。
なんだか気持よ〜く記憶がないのだ。複視の状態も変化なく、終了後1時間で頭がボ〜とした感じも全くなくなった。
最近の麻酔薬は進んでいると聞いたが、本当にそうだなあ。
それにしても本当に内視鏡の検査をしたのだろうか?!という感じであるが…。

午後からはもうすることがない。暇である。
そうだ、懸案事項となっていたストレッチをしよう!
自宅トイレに、77のポーズが描いてある本というか日めくり方式の束を数か月前に設置した。自宅では一日に一ポーズマスターしようとして、結局14ポーズまで眺めはしたが実行できないままに3カ月ぶら下がったまま・・・。
これを病院に持ち込みなんとか退院までに実施したい。
私の悪い癖は、見たり読んだりしたら実行した気になってしまう点だ。
わかっているだけでは何の意味もないのだが、納得してしまうのだ。
56年間、これで来てしまった。
この病気は天の声!? 神様が時間を大サービスしてくれたのかもしれない。



11月17日(土)

本日は耐糖検査。
朝5時半にそっと看護師さんに起こされて採血。
その後、気の抜けた甘いサイダーのようなものをひとビン飲み、30分後、1時間後、2時間後の最終午前7時半の、合計4回採血をする。
10時にはツベルクリン反応のチェックがあり、OK。
胃カメラ、血液検査の結果等も総合して、月曜日からのステロイドパルス実施可能との結果を医師から聞く。
なんとか1か月前のH病院入院時の2回目のパルスのように、もう一度大きな改善を感じたいものだ。

午後からは部屋替えで、4人部屋の壁側となる。
1〜2m周囲を壁とカーテンに囲まれており、複視がある遠視の当方にとっては非常に辛い。遠くをボーっと眺めると少し目が休まるので看護師さんに相談したところ、窓際への転室がOKとなった。大変ありがたい。
残念ながら、眼下に港や夜景を一望できる海側ではなかったが、安藤忠雄の建物とその横から空と山の木々が少し見えるので、贅沢は言わずこれでOKとしよう。

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いや、山麓の木々の根元に趣味の鉱物が眠っているかもしれないと想像できるので、かえって良いかもしれない!?と少し負け惜しみ。
残りの運は目の改善に使おうか?!

部屋変え以降は暇で仕方がないが、雨だ。
午前中にストレッチはもうやってしまった。(これでストレッチは一日坊主にはならずに済んだぞ)
仕方ないので廊下の端でラジオ体操をし、階段や別の病棟を用もないのにうろうろ。
怪しい徘徊オバサンだ。
そうだ洗濯をしようっと。
初めてコインランドリーを使う。



11月18日(日)

今日は何もないので、実家に帰ることとする。
外出の書類を出して徒歩と電車で帰省。
パルスを始めるとこの季節は感染が怖くてしばらく繁華街を歩けないから、今がチャンスだ。うろつこうっと。
でもやはり遠近感が不安定でフワフワして歩きにくい。
また、現在の場所を確認するため見渡すのだが、頭部の廻旋に目の動きがついてこないのがいけないのか、そもそもダブって見えることがノイズになるからか、自分がいる現在地が頭の中に描きにくかったり、自分が向っている方角がわからないのだ。
これではある意味、地誌的見当識障害の症状に近い状態。
学生に講義している症状を自分で体感しているんだなあ?!
繁華街の人ごみの中でしばし呆然・・・。

道行く人も増えてきて更に疲れそうなので、うろつくのは止めて、通いなれたハンズに入る。
入院生活に潤いを・・・、ということでムーミンのマグカップカバーなどを、歳の事を忘れて購入。

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実家では両親と3人での食事会。
二人とも80歳を超えている、おかげさまで日常生活はほぼ問題なく出来る。本当にありがたいことだ。
うつ傾向の父がスマートフォンで将棋をしだしたということで、これまた結構。
母も圧迫骨折して背中が曲がり、その他心不全や通風、大腸癌術後・・・、などなど、たくさん診断名がつくものの、日常生活はなんとかなっている。
なんて娘孝行の両親だろう!?
ありがたい、ありがたい!!
感謝感謝!!



11月19日(月)

パルス前夜は少し緊張して、ブツ切れの睡眠となったが、まあよしとしよう。

9時からステロイドパルス開始。
イケメン看護師さんがテキパキと処置して下さる。
点滴は3時間で落とす予定。
なるべく仰臥位で過ごすが、途中トイレにも自力で行けるようにチューブの固定などに気を配って下さり、ハートモニターをつける。
1回1gのステロイド量はやはり多い。
副腎皮質ホルモンも多種あり色々と機序が違うようで当方にはよくわからないが、1日分泌量はおおよそ5〜10mgだそうだ(違ったらごめんなさい)。
それを考えると、1回2〜3時間のの点滴で100〜200日分のステロイドを投入することになる。
まれに心不全や劇症肝障害を起こすこともあるというので、前にやったとはいえ、やはり緊張する。

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さて、点滴開始。
そのまま寝ていても芸がない。
H病院の入院時も、思いつきで実施したら、気のせいか調子が良かった目の体操などを、今度も3時間の点滴中に休み休み実施してみる。
動悸などの副作用もなく、無事終了。
ほっ。

昼食を食べ終わったら、午後1時に1階に集合して、病院のサービスカーでKS病院に移動し放射線治療を受けるのだ。
どんな方たちと一緒になるのだろうと待っていると、同じ病棟でお顔拝見した方、初めてお目にかかる方など、合計女性4人となった。
みんな甲状腺眼症の方達ばかりで、サービスカーの車内では症状に話がはずむ。
聞いていると、やはり発症時期や進行の仕方、現症状はみんな違うなあ。
そうこうするうち20分弱で病院到着し、受付を済ませる。

放射線照射は初めての体験なので、いささか緊張。
名前を呼ばれて照射室に入ると、当方のフルフェースマスクが完成している。
クリーム色の穴あきプラスチック製のようなもので、左右側方にはお弁当箱の横に付いている留め金のようなものがついている。当方が寝たらマスクをかぶされ、台側にクリップでカチッと止めて顔面が固定できるようになっているようだ。
技師さんの説明では、初回は位置決めも含めて30分程度かかるが、それ以降は照射のみでは10分もかからないとのこと。
さっそくマスクをかぶって仰臥位となり、それ以降は身動き、というか顔動きができない。何か言いたい事があった時ようにボタンを持たされる。技師さんは、当方がかぶったマスク表面にいろいろとポイントを描いておられる様子。
もう、俎板の上の鯉、頭部を料理されているトドだ。

「ではいきます」という声で、さっと技師さんは退室され、左右こめかみからの眼窩に向けての照射。
左から数分、そののち右から数分。
当たり前だが、何にも感じない。
あっけなく終了して、ほっとする。

全員が終わって、またサービスカー中でいろいろと話しながら帰院。
車中20分弱だが、とっても良い気分転換と情報交換の場になる。

就寝前に看護師さんが入眠導入剤のことを説明して下さる。
パルスの後は寝られなくなる方が多いようだが、当方、H病院の時は問題なく寝られたので、保留としていただく。
しかし布団に入って1時間してもイマイチ寝付けないので、結局ナースステーションでマイスリー5mgを頂き服薬。
爆睡。



11月20日(火)

本日は昨日のメニューと同一。
午前はステロイドパルス1000mg点滴、午後は放射線治療2グレイ。
昨日とは違い、余裕だ。
それにしても尾籠な話だが、便秘だ。
これは服薬量を増やしてなんとかしなければ。



11月21日(水)

本日も、午前午後のメニューは同一。
友人のKさんが見舞いに来て下さり、ゆったり四方山話に花が咲いて精神的にもリフレッシュ。
Kさんは医療関係者でもあり、とても心強い。
お陰様で午後はいつもとは違った過ごし方が出来た。
お心遣いありがとう、Kさん!

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お陰さまで大きな副作用も今のところなさそうだが、尾籠な悩みの便秘が副作用といえば副作用? 看護師さんにお願いして浣腸を頂き、何とか格闘の末、スッキリする。

本日はパルス3日目だったが、残念ながら、2ヶ月前の入院パルス実施直後に実感したような視界の改善感はない。
この疾患は活動期を過ぎると外眼筋などの変性が進んで、パルスの効果が出にくくなるようだ。
う〜ん・・・、残念な気がするが、まあ諦めずしばらく様子を見よう。



11月22日(木)

本日はパルスはお休みで、朝8時からの採血、その後主治医S先生の診察となる。
採血結果は、パルスの影響で、白血球↑8600台、好中球↑、好酸球↓、リンパ球↓、総コレステロール↑230台だが、そのほかは安定しているのでよしということだ。気になって調べていただいたTSH。入院前の10月の他院での測定値は5.8と高目の為、チラージンを70㎍から75㎍に増やして様子を見ていたが、本日の測定値は1.99で正常範囲となったので、これも安心。
先生のご都合で10日のお休みということで、ご相談する内容をまとめて伺うが、嫌な顔一つされずに真剣に質問に答え相談にのって下るので、本当にありがたい。

一つ目の質問。
「当方、H病院で8月上旬・9月下旬に各1クール、計2クールのステロイドパルスを実施している。今回の入院時計画では2クール実施の予定だが、副作用が出ていない現在、3クールをした方がいいのか、2クールでとどめた方がいいのか?」
これに対しては、「パルス3クール」は半年は空けることが一般的なので、そういう意味では今回はパルス1クールが正解かもしれないし、数か月空いて副作用がないことを考えるとちょっと冒険でしっかりたたく目的でパルス3クールも考えられなくもない。今回は中をとって2クールという選択だが、当方の希望に任せる、とのこと。
連れ合いと考えてご返事するということにする。

2つ目の質問。
「3時間のパルス実施時、運動した方が血流量が増えてステロイドが多量に目周囲に行って効果があるか?」
これに対しては、よく目をぐるぐる運動させる人がいるが(はい、私です・・・)、炎症を起こしていることを考えるとあまりお勧めはしない、とのこと。
そうですかあ・・・、反省・・・。

3つ目の質問。
「仕事でパソコンや小物を凝視するのだが、これから続けてもいいか?」
これに対しては、問題ないですよ、とのこと。

当事者にとっては気になるつまらない質問にも真剣にお答え下さり、安心して入院生活が送れます。
S先生、ありがとうございました!!



11月23日(金)

今日は何もなし。
午前に旦那が見舞いに来てくれ、四方山話。
家もなんとかなっているようで、心配なし。
朝はストレッチ運動、時間があれば院内を徘徊し、朝夕は廊下の端っこで、

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安藤忠雄の建物を見上げつつ?!

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ラジオ体操第1・2をしているが、う〜ん、運動不足。
目の状態は著変なく相変わらずの見にくさではあるが、とにかく体を動かしたい。
昼から外出許可をとって散歩に出かける。
病院横の急傾斜に建つ民家の間を抜けてゆっくりゆっくり坂道を登っていくと山道になる。
周囲の緑はダブって見難く、植物観察を楽しむことはできないが、緑の香りが心地良く、気分転換が出来た。



11月24日(土)

昼から両親が見舞いに来てくれる。
親にとっての娘の見舞いというのもちょっと申し訳ない気がするが、幸い、娘の病気は命取りとなる病気ではない。考え方を変えれば、両親二人揃って自力で来ることが出来て親子3人で過ごせるのは、実にありがたいことかもしれない。

病院内を案内した後、3人でH県立美術館に出かける。
企画展は何かな?と見ると「現代絵画のいま〜キュレーターからのメッセージ2012〜」・・・、だ・・・。
う〜ん、80歳前半と後半の両親にとっては「なんじゃこりゃ?!」状態だろうなあ・・・、「美術館の周辺散策だけにしようか?」と二人に聞くと、「企画展を見る」というではないか。
ホンジャ、ということで常設展を含めたチケットを購入。

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両親は飽きるだろうし流して見ればいいかな、と思っていると、何の何の、一番熱心に見ているのが母親だ。
「これはキャンバスの上になんか張って後からめくったんやろか」とかなんとか、杖をつきながら興味深そうに眺めいっている。

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手法の解説を見ると、お見事その通り!父親も「鬱やし、頭が痛くなるかもしれん・・・」とか言いつつ、常設展会場では「これは金山平三で役者絵なんかも多いで。これは小出楢重やなあ。この小磯良平は前に○○にかけてあった。」など、渋く画家の解説をする。
自分たちはボケたボケたと言っているけれど、そんなこと全然ありませんわ。
両親に脱帽!
親にはやはり勝てません。

当方としても、片目をつぶりながらのちょっと残念な鑑賞法ではあるが、企画展もその展示の仕方も非常に興味深く嬉しい。
また、今まで日本洋画黎明期の洋画はあまり興味がなかったが、金山平三の2作品が非常に興味深く心に残った。
『長崎の蒲鉾屋』と「壬生のかわらけ割」という6号程度の小さな作品だ。
前者は壊れかかったブルーの左右に開かれた引き戸の真ん中に暗い店内の気配がするというもの。両者とも構図が素敵だ。
しかし、2次元の絵画作品も、片目で見るのと両目で見るのとでは違うなあと感じる。
両眼視で作品の前を少し動きながら眺めると、絵の具が盛られた厚みの陰影などが微妙な作品の味となって加味されるような気がするが、片眼視ではそれが無いからか?
片目で見ていると、感動が薄いというか・・・、迫ってくる感じが弱いというか・・・。
きっと贅沢な悩みだとは思う。
片目ででも見る事が出来ることは、それだけでとっても幸せなことだとしみじみ思う。
が、できればそのうち、再び両眼視でしっかり2作品を鑑賞したいものだ。

ちなみに両親の2作品の感想は「戸が壊れかけやなあ。好きなもんは人それぞれやなあ・・・」だそうである。
その後施設内のカフェで、ビール・コーヒー・アイスを前にしばし歓談し、ミュージアムショップで小物を買う。
両親ともゆっくり話してなかったし、よいひと時が持てて、感謝感謝!! 

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ああ楽しかった。



11月25日(日)

本日もなにも特にない。
午後から連れ合いが来てくれ、一昨日行った山道を詰めることにする。
なにも目的がないのも寂しいので、道横のフェンスに絡みつく山芋のむかごを連れ合いと採りながら往復。ご飯の彩くらいにはなるかな?

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帰路、糞を踏んだ、ウンがついてる?ウンのつき?
松下幸之助氏は「自分は運がついている」と確信している人を登用したそうだ。
事実、そう考え努力する人の運は拓けるものだそうだ。
そう考えよう〜、私ってラッキ〜!

病院下の神社では露店が出ていたようだが、我々が到着したときにはどの店もほとんど片づけ終了。
一軒だけフラスコや薬瓶がまだ展示されている店があり、のぞくと、どれも結構古いガラスだ。
穏やかそうなご夫婦にお話を聞くと、徳島の元薬店をやっていたお家の倉庫の整理をしたときに出てきたものらしい。
たぶん6,70年以上前のもので、試験管は未使用で一本ずつ当時のままに紙につつまれており、とても薄く、ごく微妙に太さが違い、機械製ではなさそうだ。
一本50円! 
つい10本買ってしまった。ついでに芯のないアルコールランプも・・・。
こんなものどうする?!という声も脳裏に響くが、まあいいか・・・。
自宅に持ち帰って洗ってみるのが楽しみだ。
ほんと、今日は連れ合いが来てくれて、ガラスにも出会えて、私ってラッキ〜!



11月26日(月)

さて本日は2クール目のステロイドパルス点滴の開始日。
再びちょっと緊張するが無事終了。
ただし諸事情で12時半までかかってしまい、最後のほうは片手に点滴針、片手に箸状態だ。

ダッシュで食べて着替えて、1時前に放射線治療送迎サービスカーに乗る。
同乗はいつものメンバー3人で、新人さんはいない。
またまた運転手さんと3人で話がはずみつつ、楽しく往復。
帰路、当方の便秘治療薬?(一日も抜かなかったビールの晩酌が、まあ当たり前だが病院では出来ず、便秘が悪化していたが、サービスカー仲間のアドバイスで炭酸水を飲んでみたらちょっと調子がいい)の炭酸水購入にマーケットにも寄っていただき、みんなしばし楽しくお買いもの(マル秘!?)

帰院後すぐに、当方が個展でお世話になっているギャラリーのYさんと、ガラスサンドブラストでお世話になっているMさんが、連れ立ってお見舞いに来て下さる。
二言三言話したところでタイミング悪く眼科検査室からお呼びがかかり、眼科へ。

眼球の位置の撮影、視力検査眼球運動検査。
検査をして下さったのは以前も一度担当して下さったとっても素敵で敏腕そうな視能訓練士さんだ。
ついいろいろと質問してしまうも、丁寧に真摯にお答え下さる。
一番気になっていたけれど医師にはなかなか聞けなかった「複視に対して、ネットで検索してみると出てきたフィルムなど、具体的に今できる、少しでも楽に見える方法はないか? またそれをしてしまうと後々の治療経過の足を引っ張る事になるか?」ということを聞いてみた。
視能訓練士さんの立場からいろいろと眼球運動障害とその変化、更に斜視改善の訓練的な視点から意見をお聞かせいただけ、更に、上下視差をざっと測った後、箱を持ってきて下さるとフレネル膜と書いてある。
度数を確認して試しに当方の眼鏡に軽く当てて下さり、見え方を実際に体験させて下さった。
おお〜!少し見やすくなるではないか〜!
でも、今治療中に使用してしまうと、頑張って改善しようとしている眼球運動能力の足を引っ張るかもしれないので、もう少し先か、必要な時に短時間か、いずれにせよ医師に相談してみてもいいのではないか、とアドバイスして下さった。
今後、どれくらいのスパンでどのように病態が変化するか先が読めず、「最終的には数年後の斜視の手術しかないなあ・・・」と暗〜い気持ちになっていたが、自助具的なものを体験させていただけ、本当に胸のつかえが少しとれ、気分が楽になった。
いろいろと時間をかけて検査ご指導して下さった視能訓練士さん、本当にありがとうございました!!

うわ〜、それにしてもMさん・Yさんをお待たせしすぎたあ・・・、申し訳ない・・・。
あわてて階段から3階へダッシュして帰ろうとしていた当方が、たまたまエレベーターの前を通った時にエレベーターの扉が開いて、帰ろうとして降りてこられたお二人にバッタリとお会いすることが出来た。
なんてラッキーッ!!!そして、ごめんなさい〜!!
そして、抜群のタイミングの良さに感謝!
お陰様で3人で一階のロビーで、展覧会・ギャラリー・ガラス・身体の事などなど、大笑いしながら話がはずんだ。
笑いは免疫力アップによいといわれるが、免疫が方向違いに強すぎる自己免疫疾患の当方にもいいのかな? きっといいに違いない。
お二人にこれまた感謝感謝!



11月27日(火)

本日も午前午後のメニューは無事終了。
放射線照射時のマスクのフィッティング、初めは額や顔面に当たる感じが少し違うようで、その結果照射位置がずれるかも、と心配して技師さんに相談したりしたが、本日は6回目でもう安定した。

夕方、鉱物友達のOさんが来て下さる。
Oさんは鉱物知識が豊富で話し上手で聴き上手なフェルト作家さん。
採集品のビスマスのうちの一つをお土産に下さった。
ルーペは単眼視なので、複視の不自由感はない。ピンク掛かった金属の小さな結晶が楽しめる!ありがとう!
久しぶりに石話に花が咲く。
今の目の状態では土砂道の凸凹が不安定に見えるので、危なくて歩けない。
早く山歩きを、そして石を楽しめるようにしたいものだ。
あっという間に黄昏となり、またの日を約束する。
Oさん、本当にお心遣いありがとう!

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11月28日(水)

本日はステロイドパルス最終日。
今回は2クールで終了というのがいいのか悪いのかはわからないが、人生一回しかないので、比較のしようがない。
当方にとっては諸経過からそういう選択となった現実があるだけだ。
点滴中、いつものように外を眺めたり、イメージトレーニングをしてみたり、目のツボを押してみたり、自律訓練法の我流の特殊練習をしてみたり、最終となるとちょっとお名残り惜しいので(!?)医師のお勧めではない目の体操もちょっとしてみる。
まあ、とにかくやることはやった。

残念ながら、今回のパルス治療では、画期的な改善感はなかったなあ・・・。
眼科学会によると「炎症は、眼窩内の脂肪や筋肉中に存在する線維芽細胞を活発化し、その結果としてグリコサミノグリカンという物質を脂肪や筋肉の中に貯めます。そのため、目の症状は時間が経つにつれて不可逆的となります。」とのこと。
3回目となる今回のパルス治療は、時期的に遅かったのかなあ。
2ヶ月前は少し感激するくらい視界が開けた感があったのだが・・・。
でも、考えようによっては悪化を押えられたかもしれないな。
それに、遠くを見ると、ちょっとダブリ感が少なくなってきた気もするし、そういえば目を冷やす回数も少し減った気が・・・。
いいところ、いいかもしれないところに目を向けよう。

午後の放射線治療後は、同病棟の甲状腺眼症友達とデイルームで歓談。
仕事の事や病気の事など、とても共感できる。
お互いに、今後の自分の目とうまく付き合っていこうね。



11月29日(木)

明け方に、頸部の灼熱感で目が覚める。
入院時の胃カメラの検査で、食道裂孔ヘルニアやパレット粘膜と診断名が記されていた。きっと胃酸の食道逆流だなあとベッドの角度をあげて水分をとって様子を見る。
いつも患者さんに説明していたことを自分で実践だ?!
ステロイドパルスの副作用で出やすいのは消化管潰瘍らしい。
そのために今回はタリビットが処方されている。
H病院ではガスターで、その時はほぼ毎日明け方は胸やけがしていたが、今回は今朝が初めて。
処方内容でだいぶ違うのかなあ?

午前中は採血と診察。
放射線治療は本日8回目。
先週の平日が祝日だったため、来週の月曜日が10回目の最終日だ。
入院当初は10回目は自宅から通院しようかと思ったが、感染症などの事も考えて、結局退院は12月3日としてもらう。
それまで三食付き極楽入院生活を謳歌しよう。
複視に関しては自覚的には大きな改善はないが、この病を得て精神修行をしろということなのだろう、以前から気になっていた中村天風氏の本を熟読しよう。



11月30日(金)

今日は眼症友達のうちのお一人の退院日。
今回の入院でいろいろな同病の体験を伺うことが出来た。
みんなやっぱり自分で全部抱えてしまい、かつ完全癖の傾向があるのかなあ…。
でもとても共感できる。
よい仲間のご縁を得て、楽しく心強い入院生活を送らせていただけたことに感謝感謝だ。仲間と3人で手をとり励まし合い、別れた。

さて、そろそろ帰ってからの事を考えねばならない。
まずは体力だが、朝晩のラジオ体操とストレッチと院内徘徊くらいでは体力が如何ともしがたい。

昼からの放射線治療通院帰りに外出許可をとって、仕事絡みの所用を作って徒歩移動してみる。
外出中に転倒は厳禁。
足元を見つつ特に気をつけて歩くが、景色が流れてはっきり見えないような視界の状態は相変わらずだ。
歩いている時は非常に素早く視線を動かしてあちこちを確認しているのだが、きっとその視線を動かす脳からの指令に眼球がついて来れないのだろう、フワフワぐるぐるした視界の感じは相変わらずで、加えて寒風によるドライアイや血行の影響か、目の周囲が硬くなる感じで、複視も強くなる。

動物が生きていくには上下方向よりも左右方向に視線を配る必要がある事象が圧倒的に多い。目が縦ではなく横に二つ並んでついているのも、このためであろう。
上方を見あげる動作は、たまの必要時に首を少し上に向けることで多少カバーできるので、当方は上方向での複視の増悪はまあしかたないかと受け入れることはできるが、動作時の左右方向への視線の配りは、素早く、大きく、かつ頻回に行なう必要があるため、辛い症状だと感じる。
また現在は、左側より右側への眼球運動時に複視が強く出ているため、道を歩く時は、右側の確認に不安がある。
誰かと一緒でないと道路の横断に自信がなくなる状態の時もある。

寒い夕暮れの登り坂では、一瞬タクシーを拾おうかと思うほど、なんだか身体もイマイチで足腰がヘロヘロ・・・。
青息吐息で何とか無事帰院できた。
一部バス乗車を含めて3時間近くで8000歩だった。
だいぶ体力が低下していると感じる。
やはり少しづつ歩かなければ・・・。

本日は当方の57回目の誕生日。
親からメールが入り、ありがたい。
当方は記念日の記憶はいたってルーズな方で、結婚記念日もいつもうっかり気付かないタイプだが、連れ合いはしっかり押さえている方。
毎年自分の誕生日をころっと忘れる当方だが、入院中に誕生日を迎える今年は流石に自分でも覚えている。
連れ合いも息子たちも覚えていて声を掛けてくれるのはやはり嬉しい。
プレゼントはと聞かれて、レッド・ツェッペリンの再結成アルバムとチョコレートケーキをリクエストした。
帰宅後が楽しみっ!

病巣から見える中庭が、クリスマスに向けて加飾された。

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posted by 田上惠美子 at 16:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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